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遺言書を破いてしまった人の遺産分割調停の事例

ご相談の背景

夫を亡くした妻の依頼。夫婦には子供がいないが,夫はある老夫婦と養子縁組をしていた。その老夫婦とはほとんど交流がなく、かえって険悪な仲であった。このように、身分関係が複雑な事案であった。

夫が不治の病で,病床で妻に「これがあるから安心しろ」と言って遺言書を手渡した。遺言書には「すべての財産を妻に相続させる」ということが書いてあった。ところが,妻は「こんなものいらないわよ」と言って遺言書を破いてしまい、夫はそのまま亡くなった。夫には,居住マンション、貸家、生命保険、若干の預貯金があったが、妻と養親との遺産分割協議が整わず当事務所に依頼した。

解決方法

養親は、消失した遺言書とおりの相続を受け入れず、法定相続分の3分の1の主張をしてきた。妻は再婚で特別の寄与をしたととれる事情もなかったので法定相続分とおりの主張を受け入れざるを得なかった。妻は無職であったため、今後生活していくためには居住マンションと貸家からの家賃収入は必要。生命保険と預貯金を手放して、何とか調停をまとめた。

 妻は、調停成立後、遺言書を破いたことについて「そんな大事なものだとは思わなかった」と後悔していた。遺言書があった場合、相手方から遺留分減殺請求の主張をされたとしても金融資産の全部を失くまではいかなかったので残念な事案であった。確かに、家族を失うかもしれないというときに冷静な判断をすることは難しいかもしれないが夫が遺言書の事をもう少し早く妻に告げていればと感じた。

そして、もう一つ残念なことは、せっかく故人が死後の生活のトラブルを防ぐために作った遺言書が全く役に立たなかったことである。もしこれが、弁護士など専門家に依頼したものであれば、通常は公正証書や保管を専門家などに頼むなどするため、大切な人が遺言書を破いてしまうというような想定外の事態は避けられたと思う。

遺言書は、自分ひとりで作成するのではなく、やはり専門家の力を借りた方がいいと感じる事案でありました。



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